「電気料金には安い時間帯がある」と知りながらも、具体的に「何時から何時までなのか」「いくら安くなるのか」などといった疑問・不安を抱えている方も多いでしょう。
「安い」と言いつつも、各世帯の生活スタイルや住居タイプによっては、恩恵を受けられない場合もあります。
当記事では、電気料金が安い時間帯が設けられている背景から、具体的な時間帯・節約のコツについてご紹介します。
「電気の料金プランを見直したい!」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
電気料金が安い時間帯は主に夜間(23~7時まで)
電気料金が安い時間帯は、23時~翌7時までの8時間であるケースが一般的です。
夜間帯の電気料金を安く設定しているのには、「24時間一定の需要維持を目指し、電力を効率的に稼働・供給する」という目的が存在します。
電力需要の偏りを減らすことで、以下のメリットに繋がるのもポイントです。
- 電力を作り出す費用削減効果により、最終的には電気料金の値下げに繋がる
- 一定電力あたりの二酸化炭素排出量が減り、環境汚染の抑制に繋がる
電力会社は、夜間帯の利用料金を60Aまで「一律料金」で提供している傾向もあります。
一般的に使用A(アンペア)が上がるに連れて使用料金も高くなりますが、60A契約でも夜間帯に集中して利用すれば30A・40Aと比べて約240~1,500円の節約が可能です。
また、下記電力会社の60A同士で昼間と夜間を比較すると、基本料金を加味しない単純計算で1kWhあたり「19円94銭」安くなります。
電力会社 | 基本料金(60A) | 昼間料金(60A) | 夜間料金(60A) |
東京電力 | 1,296円 | 31円75銭 | 12円16銭
(-19円59銭) |
中部電力 | 1,512円 | 35円61銭 | 13円45銭
(-22円16銭) |
関西電力 | 1,188円 | 29円67銭 | 11円07銭
(-18円06銭) |
※1kWhあたりの料金記載
夜間帯専用プランの契約が必須条件?必ず安いとは限らない?
従量電灯プランのまま夜間帯の利用時間を増やしても、契約内容を変えない限り、電気料金は変わらないため、各電力会社が販売している「夜間帯専用プラン」の契約が必要です。
電力会社によって提供するプラン名・時間帯が若干異なりますが、夜間帯のプランは大きく3種類が存在します。
①時間帯別電灯 | ②季時別電灯 | ③ピークシフト電灯 | |
安い時間帯 | 23時~翌7時 | ||
高い時間帯 | 7時~23時 | 夏季・その他季
10時~17時 |
夏季:13時~16時 |
料金の対比 | 昼間 > 夜間 | ピーク > 昼間 > 夜間 | |
料金の特徴 | 昼間・夜間
2種類の料金 |
ピーク時の値段が2種類
計4種類の料金 |
ピーク・昼間・夜間
3種類の料金 |
※夏季:7月1日~9月30日、その他季:10月1日~翌年6月30日
3つに共通するのが「従量電灯プランよりも昼間・ピーク時間帯の利用単価が高い」ことです。
夜間料金が例えお得でも、昼間・ピーク時の電気使用量が多い世帯ではトータル費用が高くなってしまうため、契約する前にどのタイプのプランなら節約できるのかを十分に見極めましょう。
電気料金が安い時間帯を活用!賢く節約するコツ
電気料金が安い時間帯の夜間帯専用プランを活用しながら、賢く節約するにはコツがあります。
夜間帯の料金プランに不安がある方は、ぜひ以下の内容も参考にしてみてください。
- 昼間・ピーク時間を避けて、夜間にまとめて家事を済ませる
- 昼間・ピーク時間はできるだけ在宅しない
夜間帯料金プランと相性のよい生活機器を導入してみる
- 一定のお湯を沸かし貯めておける「電気温水器」
- 電力を熱に変えて貯蓄できる「蓄熱式床暖房」
- 電力を電気として貯蓄できる「蓄電池」
- 昼間・ピーク時の電力購入を抑制できる「太陽光発電」
1・2であれば、住宅タイプに関係なく対応できるのがポイントです。
しかし生活機器の導入においては、オール電化住宅へのリフォームも視野に入れていく必要が出てくるため、導入コストを見落とすことなく、慎重に検討していきましょう。
まとめ:電気料金が安い時間帯とは?
いかがでしたか?今回内容をまとめると以下の通りです。
電気料金の安い時間帯は何時ですか? |
一般的には23~7時まで |
夜間専用プランを契約すれば必ず安くなりますか? |
従量電灯プランよりも昼間・ピーク時間帯の利用単価が高いので、一概には言えない |
契約プラン以外で賢く節約するコツはありますか? |
この他にも、夜間帯料金と相性の良い生活機器の導入もおすすめ
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電気料金は、「23時~翌7時」と供給需要が低い夜間帯が安くなっています。
夜間帯の低料金を適用するためには、従量電灯プランではなく「夜間帯専用プラン」の契約が必要です。
また、夜間帯専用プランを契約しても「絶対に安くなる」という保証はなく、昼間・ピーク時の電気使用量が多い世帯は節約にならないケースもありますので注意しましょう。
夜間帯の料金プランを利用する際は、「日中の在宅時間が少ない」「オール電化住宅に住んでいる」など、夜間プランとの相性の良さを確認しながら検討していくのがおすすめです。