新しく光回線を引き込むときに工事費用がかかることは、皆さんご存じかもしれません。
一方で、一度引き込みした光回線の撤去費用を考えたことはあるでしょうか。
結論から言えば、撤去費用がかかるか?かかる場合いくらになるか?は光回線事業者によってさまざまです。
ここでは、一般的な撤去に関する考え方や、代表的な光回線事業者の撤去費用などを解説します。
昔は光回線の撤去費用という概念はなかった?
少し前までは、光回線の光回線事業者を変更しても撤去費用は請求されないケースが一般的でした。
これは、一軒家の場合は光回線事業者の違う光回線が複数敷設されたままの場合であっても問題ないケースや、賃貸の場合は電話回線と同じ考えで敷設されていたためです。
当時は入居者にメリットが高く、賃貸会社や大家さんにとっても不利な条件がなかったからだと考えられます。
特に賃貸などでは、光回線工事が終了していることがプラス評価になっていたことから、あえて撤去を強制的にするメリットがなかった時代であったと言えるでしょう。
光回線の撤去費用は光回線事業者によって異なる
ここからは、光回線事業者によって撤去に関する考え方や費用負担が変わってきていることを解説します。
一般的に利用者の多いNTT系、au系、ソフトバンク系の3社、および近年人気のNURO光を例にとって説明します。
NTT東日本・西日本の光回線
NTTの場合は、基本的に解約時の撤去費用は無料になっています。
無料というよりは、撤去しない「残置」という処理になり、もし何らかの理由で撤去することになっても、その費用は無料となっています。
この「もし何らかの理由」でというのが、大家さんから原状復帰を求められた場合などになります。
ソフトバンクの光回線
ソフトバンクは、NTTドコモ光回線とコラボした回線になっています。
いわゆるNTTのフレッツ光回線をそのまま利用しているサービスです。
あくまでもNTTの光回線を使用することになるので、敷設工事もNTT関連の業者が行っているケースが多いです。
こういった関連から、NTTの残置・撤去の考え方とシンクロしています。
つまり撤去費用は無料ということです。
auの光回線
auは以前(2018年3月1日前)から撤去費用に1万円(税抜き)かかる規定になっていました。
これが2018年3月1日以降の契約からは、まず残置ができない仕組みになり、撤去費用が2万8,800円(税抜き)に引き上げられています。
auの報告によると、残置処理の設備が多くその保守や管理にかかるコスト負担が多くなっているため、運営継続するうえでユーザーに費用負担をお願いし、残置を減らすという考え方のようです。
また撤去できなかった場合は、「残置された設備の維持運営費」がユーザーに毎月請求されることになっています。
NURO光の場合
NURO光では、解約時残置の場合は無料です。
ただし何らかの理由で撤去する必要があれば、1万円(税抜き)の費用負担が発生します。
例えば、大家さんから原状復帰を求められ撤去した場合には、1万円(税抜き)かかることになります。
光回線の撤去費以外に注意したいポイント
光回線を解約したいと思ったときは、通常2年契約であれば、2年経過後の更新月に解約すれば解約金は発生しません。
解約金は発生しないのですが、敷設した工事費が残金になっている場合があります。
通常、敷設工事費は一括でなく分割24回~30回前後で口座振替されているからです。
解約の際には、工事費の残金の有無や金額をきちんと把握しておくことも重要でしょう。
まとめ:光回線の撤去には費用がかかるの?
いかがでしたか?今回の内容をまとめると以下の通りです。
光回線の撤去には費用がかかるのですか? |
光回線事業者(フレッツ光など)によって異なる。
撤去費用が無料の場合もあれば、撤去費用が3万円近くかかる場合もありさまざま。 |
主要な光回線事業者の撤去費用を教えてください |
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光回線の撤去時に費用以外に注意すべきことはありますか? |
決められた契約期間の区切り(更新月)に解約すれば解約金は発生しないが、工事費が残金になっている場合は請求される。
解約の際は工事費の残金の有無や金額を把握しておくべき。 |
光回線事業者の選択によって、撤去費用が無料もしくは残置できたり、残置できず撤去費用が発生したりとさまざまです。
本記事では現時点での各業者の概要を解説しましたが、auのようにとある時期から撤去費用がアップするなどの変更も考えられます。
光回線の撤去を検討する際は、ご自身の利用している光回線事業者のホームページを確認し、最新の情報を確認するようにしてください。