「電気料金が高いけど原因・理由が分からない!」と悩み困っている人も多いでしょう。
電気料金には仕組みがあり、契約プランによっては急激に安く・高くなることも珍しくありません。
同記事では、どうして電気料金が高くなるのか2020年に起きたJEPX価格高騰化の背景も含め、状況ごとの原因・理由をご紹介します。
「少しでも電気料金を節約したい」という人は、ぜひ参考にしてみてください。
電気料金は年々上がっている!
1年を迎えるごとに「電気料金が上がっている?」と感じている人も多いのではないでしょうか。
実際に、毎年月に東京電力が公表しているモデル料金を比較すると、2017~2020年までの3年間で年間平均124.7円の値上がりを確認できます。
30A従量電灯契約260kWhの使用料金 | |||
2017年7月 | 2018年12月 | 2019年7月 | 2020年7月 |
6,661円 | 6,978円 | 7,236円 | 7,035円 |
(前年比) | (+317円) | (+258円) | (-201円) |
参照:東京電力プレスリリース・お知らせ「電気料金の燃料費調整について」
電気料金が年々上昇傾向にある理由には、「再生エネルギー賦課金」「燃料価格」と大きく2つの問題があります。
再生エネルギー賦課金の影響
太陽光・風力を使った電力は「再生可能エネルギー」と総称し、低炭素で生み出せる環境に優しいエネルギーとして積極的な導入を実施しています。
生み出した再生可能エネルギーは、国が決まった価格で買取る「固定価格買取制度」が設けており、必要資金を電力利用者(国民)が賦課金として負担しているがポイントです。
再生可能エネルギーの増加に伴い、資金源である賦課金を増やさなければならないため、自然に電気料金も少しずつ値上がりする傾向にあります。
燃料価格の影響
電気料金もガソリン同様に、原油・LNG・石炭といった燃料価格の変動に応じて価格が変動する仕組み(=燃料費調整額)があります。
燃料価格が「下がれば安く」「上がれば高く」と、燃料市場の動きに合わせて電気料金も影響を受けます。
2020年末に電気卸値が急高騰した原因
「寒波による需要増加」「液化天然ガス(LNG)不足」が影響し、2020年12月頃から2021年1月頃にかけて、日本卸電力取引所(JEPX)の卸価格が最高で、例年の10倍にまで高騰化しました。
2016年頃に開始した電力小売全面自由化の影響もあり、市場価格がダイレクトに電気料金へと反映する「市場連動型プラン」の契約者は大きな打撃を受けています。
2020年2月現在、価格変動は落ち着いてきていますが、今後に向けてJEPXの影響受ける市場連動型プランと上手に付き合っていく術を身に付ける必要があるでしょう。
電気料金が上がったら「電力会社の乗り換え」を!
電気料金は、さまざまな影響により値上がりしています。
しかし、電力会社の選び方次第では、値上がりの影響を最小限に抑えることが可能です。
電力自由化が浸透するとともに、価格競争による独自の割引キャンペーンも活発になっていますので、ぜひ各プランの仕組みを比較しながら「乗り換え」を検討してみましょう。
電気料金が急激に上がった場合は何が原因?
「市場連動型プランを契約していないのに、電気料金が大きく跳ね上がった!」という場合は、以下6つの原因が影響している可能性もあります。
見落としやすい原因も多いため、「前と比べて電気料金が高い!」と感じている人は当てはまる項目がないか一度確認してみましょう。
- 原因1:家電製品の買い替え・増加
- 原因2:自宅で過ごす時間が増えた
- 原因3:消費量が増える寒い季節だった
- 原因4:世帯人数が増えた
- 原因5:漏電(分電盤の故障)していた
- 原因6:盗電されていた
まとめ:電気料金が上がった!?その原因とは
「電気料金が高い」と感じている人は、大きく3つの要因が絡んでいないかを確認してみてください。
①:「再生エネルギー」「燃料価格」による値上げ
②:JEPX価格の高騰(特に市場連動型プランの契約者)
③:①・②以外に該当しない日常に眠る6つの原因
①・②の解決には「電力会社の乗り換え」がおすすめですが、③に関しては今からでも対応できる解決法が多く存在します。
少しでも電気料金を安く抑えたいという人は、「何がどのように影響しているのか」を見極めてから慎重に対策を練りましょう。