近年は光回線が主流となりつつありますが、一昔前まではADSLが主流のネットワーク回線として使われていました。
後発の光回線のほうが性能が良さそうなのは察しがつきますが、ADSLとは具体的にどのような違いがあるのでしょうか?
そこで今回は、光回線とADSLは何がどのように違うのか?費用はどちらがお得なのか?などを解説していきます。
光回線とADSLは何が違う?
まずは、なるべく簡単に光回線とADSLとの違いを解説していきます。
そもそも使用する線の種類が違う
ADSLは電話線を使用した通信回線です。
電話線が銅線でできているのでメタル線とも呼ばれていますが、アナログ回線と言われることが多いです。
一方の光回線は、「光ファイバー線」=「光ケーブル」を使って通信しています。
ADSLがアナログ回線と呼ばれるのに対し、光回線はデジタル回線と呼ばれます。
通信速度が全く違う!
回線の仕様が違うことから、通信速度が全く違います。
“光”回線という名前の通り光の反射を利用しており、光速で通信が可能です。
ということは、現時点で最大の速度であることを意味しています。
光回線最大のメリットは、この圧倒的な通信速度の速さと言えるでしょう。
気になる両者の通信速度の差ですが、一般的な速度を比較したものが下記です。
回線の種類 | 上り | 下り |
ADSL | 1~5Mbps | 12~50Mbps |
光回線 | 1Gbps(≒1000Mbps) | 1Gbpsまたは2Gbps |
光回線とADSLとでランニングコストが違う
光回線の場合はプランや長期契約の有無などによって、一般的には4,000円強から7,000円前後の使用料になることが多いでしょう。
一方ADSLの場合は、3,000円から4,000円という価格が一般的です。
その他の違いは?
ADSLは電話回線を使用しているため、距離によって伝達速度が遅くなる可能性があります。
一方光回線では、距離による通信速度の差はほぼない状況です。
ただしADSLは契約者単体ごとの回線利用なのに対して、光回線は複数の契約者が1つの光ファイバーを利用するため速度変化が起こりえます。
ただ、この差を考慮しても上記の表のように圧倒的な速度差があるので、光回線の方が速いことには変わりません。
光回線とADSLは結局どちらが良いの?
結局のところ光回線とADSLはどちらが良いのでしょうか?いくつかのケースを例に、解説していきます。
新しく回線を引く場合
結論から先にお話しすると、光回線を提供している地域であれば、光回線を選択するのが良いでしょう。
電話線を引くにしても光回線を引くにしても、回線敷設の工事費は結局かかるからです。
しかし光回線の工事費は、無料キャンペーンなどが多く取り扱われています。
また同時にスマホや他の有料チャンネルとのセットなどで、月額使用料を抑えることも可能です。
ADSLの場合は、使用料金は先程のように3,000円から4,000円前後なのですが、電話の基本料が2,000円前後別途かかることになります。
上記のポイントを計算すると、光回線とADSL回線で大きなランニングコストの差は出ないのが結論です。
であれば、性能に優れている光回線を選択した方が良いと言えます。
ADSLから光にしようか悩んでいる方は?
現在ADSLを利用している方は、なるべく早く光回線に変えておくのが得策です。
NTTサービス限定ですが、2023年までにADSLの提供を完全終了させることが発表されています。
ということは、他の業者も少しずつサービスを終了していくことが予想されます。
もし光回線のサービス提供エリアであれば、早めにADSLから光回線に変更するのがおすすめです。
光回線提供エリアでない場合は?
光回線提供エリア外にお住まいで現時点でADSLに不満がないようであれば、継続利用するのも1つの選択肢です。
ただ、光回線提供エリアになった時点で光回線に変えることが望ましいでしょう。
また現在速度など性能に不満がある場合は、モバイルルーターなど光回線以外でより快適に使用できる手段を考えるのもありです。
まとめ:光回線とADSLの違いは?
いかがでしたか?今回の内容をまとめると以下の通りです。
光回線とADSLは何が違うのですか? |
根本的に使用している回線が別物。
ADSLは電話線を使用した通信回線であるのに対し、光回線は光ファイバー線(光ケーブル)を使って通信している。 |
光回線とADSLの通信速度にどのくらい差がありますか? |
回線の違いから通信速度にも大きな差があり、例えば上りの速度では以下の通り。
最大で1,000倍もの圧倒的な差がある。 |
光回線とADSLは結局どちらが良いですか? |
ランニングコスト単体で考えればADSLの方が割安だが、光回線には工事費無料キャンペーンやスマホとのセット割もあるので、トータルで考えるとそれほど大きな差はないと考えられる。
コスト面で差が無いとなれば、光回線提供エリア外などの理由がない限り光回線の方が良い選択というのが結論。 |
これからの時代、インターネットを閲覧するにしてもブラウザに表示される情報量が今よりさらに多く重たくなっていきます
ADSLの速度では、かなりストレスが高まるでしょう。
またランニングコストに関しても、ADSLと光回線で大きな差額にならない可能性もあります。
もし光回線提供エリアであるならば、光回線を導入することが望ましいといえます。