無制限プランなどの契約にも関わらず、モバイル（Wi-Fi）ルーターに通信制限がかかってしまったことはないでしょうか？
「無制限プランなのになぜ？？」と疑問に思うでしょう。
実は、月間利用無制限の「無制限プラン」や「ギガ放題プラン」などにしていても、利用状況によっては通信制限がかかることがあります。
今回は、無制限などのプランにしていても通信制限が適用される場合などを解説します。
「無制限」や「ギガ放題」には2種類の制度が存在する
現在いろいろな会社で、モバイルルーターの販売やサービスの提供が行われています。
その契約の中に「無制限」や「ギガ放題」などという宣伝文句だけでなく、「超速ネットし放題」「月間データ容量制限ゼロ」などの広告表示が行われているものもあります。
しかし実際には、冒頭でもお伝えしたように無制限プランであっても通信制限がかかることがあります。
宣伝文句をそのまま受け取ると矛盾しているように感じられますが、実はモバイルルーターには無制限といっても大きく分けて2種類の制度があるのです。
完全無制限型モバイルルーターって？
こちらは1ヵ月間の使用量、1日当たりの使用量などの制限がなく、文字通り完全に使い放題となっているプランのことを指します。
どれだけ使用しても制限がないという点が一番のメリットです。ではこのプランでのデメリットはないのでしょうか。
実は、近年ではこの完全無料型のサービス終了が非常に増えてきています。契約者のデータ使用量による回線圧迫が大きな要因です。
またこの完全型無制限プランを選べたとしても、選択できるモバイルルーターが性能（速度）の低い物しか選べないというケースが発生します。
条件付き無制限型モバイルルーターとは？
上記の完全無料型とは違い、月間の使用量は無制限であるが通信制限が使用状態によって一時的に抑えられることがあるプランのことを指します。
先程も解説したように、完全型無制限のサービス終了やプラン削除になってきている理由として、データ使用量の増大による回線パンクの可能性があります。
こういった回線パンクを回避するために、条件付き無制限プランが主流になりつつあるのです。
条件付きである代わりに性能の高いモバイルルーターを選べるようになっているので、完全無制限型モバイルルーターよりも通常は快適というメリットがあります。
条件付き無制限のモバイルルーターの“条件”とは？
ここからは、「無制限」や「ギガ放題」というプランを利用しているのに、速度制限が掛かる条件などを解説します。
月間の使用量は無制限、しかし短期間の使用量に制限を設けている
一般的に、条件付きの無制限プランの場合は、短期間（3日間ほど）での使用量によって制限をかける提供会社が多いです。
提供会社によって利用制限時間は「夕方から夜中まで、丸1日」とさまざまです。参考として、下記に大手数社の条件を表にしました。
| 提供会社 | UQ WIMAX | Y!mobile | Yahoo! | スマモバ |
| 制限条件 | 3日で10GB | 3日で10GB | 3日で10GB | 3日で3GB |
| 速度制限 | 1Ⅿbps | 1Ⅿbps | 1Ⅿbps | 200kbps |
| 制限時間 | 18:00～2:00 | 18:00～1:00 | 18:00～1:00 | プランにより |
| 制限条件 | プランなし | プランなし | プランなし |
使用量は月間無制限であっても、数日の使い過ぎによる制限は設けられているということですね。
速度が制限される10GBとはどの位の使用量？
3日間で10GBと言われても、どの位の使用でそのGB数に達してしまうのか想像しづらいと思います。
そこで、UQ WiMAXを提供しているUQコミュニケーションズで公開している情報を参考までにご紹介します。
皆さんがよく見るYouTubeの動画を5分間見た際の目安を記載します。
- 超高画質…約88回（7時間）
- 高画質…約166回（約13時間）
- 標準画質…約570回（約47時間）
- 低画質…約1000回 （約83時間）
引用：UQ WiMAX
10GBという容量は、比較的緩い制限条件であるといえるのではないでしょうか。
もし低画質で動画を鑑賞した場合は、3日間使っても速度制限にならないことになります。
また速度制限がかかりそうになったら、画質を下げて鑑賞することで回避できる可能性も出てきます。
ただし複数の機器を同時に使用する場合は、データ使用量が増えるので注意しなければなりません。
まとめ：モバイルルーターで通信制限になるケースとは？
いかがでしたか？今回の内容をまとめると以下の通りです。
| 無制限プランなのになぜモバイルルーターに通信制限がかかるのでしょうか？ |
| 無制限プラン（ギガ放題プラン）などといっても、「完全無制限型」と「条件付き無制限型」の2種類が存在する。
後者の場合は“条件”に達すると一時的に通信制限がかかってしまうので、「無制限プランなのに通信制限」という一見矛盾した現象が起こる。 |
| 条件付き無制限のモバイルルーターの“条件”ってなんですか？ |
| 短期間（3日間ほど）での使用量によって制限をかける提供会社が多い。
利用制限時間は提供会社によって異なり、「夕方から夜中まで、丸1日」とさまざま。 多くの場合「3日で10GB」が条件のラインとなる。 |
| 10GBってどのくらいのイメージですか？ |
YouTubeの動画を5分間見た際の目安でいうと下記の通り。
引用：UQ WiMAX |
今回は、条件付き無制限と呼ばれるプランを契約していても、使用状況によっては通信速度制限が掛かることを解説しました。
月間の使用量は無制限ですが、多くのサービス提供会社で3日間の利用量に上限が設けられています。
3日間のうちに上限を超えないよう、データ使用料をマネジメントするといいでしょう。
